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SCJ Conference 2018 開催レポート~C会場~「アスリートのキャリアを考える」 〜競技コーチから生涯コーチへ〜



多くの学生アスリートが将来のキャリアに不安感を抱え、彼らが描く将来像は限定的になってしまっている。また、社会人としてスポーツに関わる選択肢も狭まってきているという。そんな課題意識から学生に少しでも自身のキャリアに興味関心を持ってもらうためにNPO法人Shape the Dreamがいつもは学生向けに行うワーク「Shape」を参加者全員で体験した。


プロフィール

白木 栄次氏(NPO法人 Shape the Dream代表理事)

スポーツ界を中心とした教育現場の改革を志し「Shape the Dream」を立ち上げ、学生アスリートを対象に、キャリアや夢を見つけるのきっかけとなるオリジナルプログラム「Shape」を提供する。

元アメリカンフットボール選手。近畿大学卒。

富士通株式会社へ入社後、社会人チーム「富士通フロンティアーズ」でプレーし、2014年にチーム史上初の日本一に貢献。



――ちょっとでも先の将来が見たくなるような「Shape」を目指している


私たち「Shape the Dream」は、1年間怒涛のように活動してきて、約800人の学生を対象に「Shape」を行なってきました。そこでは必ずアンケートを実施するように心掛けていて、その中で「将来のことについて不安なことはありますか?」という問いに対しては、約4割が「不安がある」、「全く考えていない」と回答しています。


自分のこれから少し先が見たくなる、知りたくなるワーク「Shape」を目指している為、必ず「Shape」をやる時にはゴールを設定しています。これは、「夢を決めよう」や「将来のこと考えよう」のような難しいゴールではなく、「自分のこれから先は、何がどうなっているかな」、「確かにこれから先がちょっと気になるな」と少しでも思えば良い、それを目指そうというように、あえてハードルを下げて「Shape」を行なっています。



――大切なのはどこがボトルネックになっているか考えて共有すること


大事なことは、何事も競技と繋げることだと思うんですね。ラグビーをとってみても、フォワードやバックス、パスやスクラム、ランなど、学生がやっているスポーツという、このワーク「Shape」よりもよっぽど難しいことをしています。


競技をしている時に一番大切なのは、どこが今偏っていて、ボトルネックになっていて、なんで勝利に繋がらないか全員でちゃんと共有することです。タイムアウトの時やミーティングの時でも良いので、そういう環境を持つことが大切だと思っています。


例えば、素直に監督の指示そのままに従っている学生がうまくいかない状態に陥るのは避けなければいけないことです。「監督が言ったことをただひたすらにやるだけになってはいないか」、指導者の皆さんにはそういう視点もを持って欲しいと思います。


「Shape」でも、なぜ今のワークがうまくいかなかったか、ボトルネックは何だったのかをグループ全員で共有し、次はこうしようという確認をする時間をとっています。



講演を終えて


NPO法人Shape the Dreamは「アスリートから無限の可能性を引き出し、アスリートの価値を最大化する」というVisionを掲げ、主に学生にキャリアを考える最初の一歩を踏み出してもらうために活動しています。スポーツの第一線を経験された方々でメンバーが構成されているために、彼らが一から作り上げた「Shape」はしっかり学生アスリートの考えに寄り添い、広がりを見せているのだと感じました。今回は社会人や指導者向けの「Shape」でしたが、彼らの手からも更に多くの学生に「Shape」が届くのを期待しています。


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